PET/MRI: イメージング手法の併用例

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5-22-2017 updated


  1. 概要: PET/MRI 法とは

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概要: PET/MRI とは

ポジトロン断層法 (positron emission tomography, PET) および核磁気共鳴イメージング (magnetic resonance imaging, MRI) は、どちらも研究や臨床で使われる生体のイメージング法である。

それぞれ長所と短所があるが、大まかにその他のイメージング法とともにまとめると、下の表のようになる。

方法 原理 解像度 特徴・主な用途など
PET 陽電子の検出 5 mm 被爆する。形態ではなく、グルコースの取り込み量など組織の機能解析が中心。
MRI 核磁気共鳴 1 mm 高価で撮影時間が長いが、形態や機能など応用性が高い。
CT X 線 0.5 mm 被爆する。組織の形態のみ。
超音波画像診断 超音波 1 mm もっとも簡便で安全。組織の形態のみ。

PET/MRI の利点は、PET のデータを MRI の高解像度画像の上に重ねられる ことである。

下の図 (1)では、リンク先に説明がないが、おそらく左の PET 画像がグルコースの代謝速度 (細胞への取り込み量) を示している。画像はあまり鮮明ではない。

中央の MRI 画像は解像度が高く、赤の十字で示された位置に影があることがわかる。典型的には脳腫瘍である。PET/MRI では両方の画像を重ね合わせることで (右のパネル)、腫瘍領域でグルコース代謝が高いという正確な情報が得られる。



> 上の表からも一部読み取れるが、同様の目的をもつ PET/CT に対して、いくつかの利点がある (2)。

: MRI は、CT よりも軟組織に対するコントラストが高い。
: X 線による被爆がなく、MRI による機能画像 (fMRI など) も取得できる。

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References

  1. By Mco44 at en.wikipedia - Own work (Original text: self-made)Transferred from en.wikipedia to Commons by User:R0uge.., Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18102518
  2. 今泉 2011a (Review). 最新の核医学 PET 技術を駆使した神経・免疫イメージング. 実験医学, 29, 2623-2628.