ウラシル

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2018/09/25 更新


  1. 概要: ウラシルとは

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概要: ウラシルとは

ウラシル uracil はピリミジン誘導体 pyrimidine derivative の一つで、RNA の遺伝情報をコードする 4 つの塩基の一つである。

図 (1) のような構造をもつ弱酸であり、pH 7.0 では図のようにアミド基 (NH)が 環の中に含まれる lactam 構造と、2 個の NH が N に、2 個の O が OH になった lactim 構造が平衡状態を保っている。


ウラシルと薬品

ウラシルは広い生理活性をもち、かつ構造が比較的単純で合成しやすいために、drug discovery の重要なターゲット分子の一つである。誘導体は、抗菌、抗腫瘍のほか、除草作用 herbicidal activity, 殺虫作用 insecticidal activity などが報告されている。

とくに、図の 5-fluorouracil は抗がん剤として有名である。

ウラシルと競合して RNA 合成を阻害するが、副作用もよく知られており、half-life が短い、体内に広く分布してしまいガン細胞に対する選択性が低いなどの欠点もある。これらの点を改善するために、現在でも誘導体の開発が進められている。


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References

  1. Uracil chemical structure". Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.